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【7月6日より】興福寺と会津 at福島県立博物館

「興福寺と会津」※公式チラシより転載

7月6日(土)より、会津若松市にある福島県立博物館で「興福寺と会津」が開催されます!
奈良の興福寺から国宝や重要文化財をはじめ、多数の寺宝が紹介されます。福島県内での展示は初とのこと!
その他、興福寺と会津の両方に深いゆかりをもつ徳一菩薩ゆかりの寺宝も合わせて展示されます。
先日、プレイベントとして担当学芸員と興福寺僧侶による展示の見所などを紹介する講座が催されました。
そこで伺ったことと合わせて、展示の魅力をご紹介します!

興福寺とは?

奈良の興福寺

興福寺は言わずと知れた法相宗の奈良の名刹です。天智天皇治世の時代の669年に起源をもち、710年の平城京遷都とともに奈良にうつりました。
現在も国宝を27件所有しており、中には日本の仏教史で重要な仏像が多数含まれています。
2018年には中金堂が300年ぶりに再建され、近年改めて注目されている寺院です。

興福寺と会津のつながり?

徳一菩薩※公式チラシより転載

今回、福島県立博物館で興福寺と会津が開催されるのには、かつて会津にいた一人の僧が関係しているようです。
それが徳一菩薩です。徳一菩薩は法相宗の僧であり、興福寺と強い関係がありました。
当時の仏教界は空海・最澄を代表とする平安時代の新仏教が席巻していた時代。両者は、法相宗をはじめとする当時の奈良時代に中心だった南都六宗と呼ばれた宗派との間に大きな論争を展開しました。
特に最澄は法相宗とは長い書簡を交換しながら教学を論じました。その最大の相手こそが会津にいた徳一でした。なぜ、都から遠方の会津にいる徳一だったかというと、当時の法相宗内で徳一が代表的な識者であったからだとされています。

徳一と会津

磐梯町の恵日寺 ※極上の会津提供画像

なぜ徳一が会津にきたのかの定説はないそうです。ただ、プレイベントでは徳一は千葉や茨城でも布教しており、東日本を布教するうちに遠方に見える磐梯山を目指して歩いたのではないか、という興味深い推察が語られました。
ともあれ、会津にやってきた徳一は恵日寺を創建するなど、仏都会津と呼ばれる礎を築きます。勝常寺や円蔵寺など、現在の会津でも代表的な寺院の多くの建立に関わりました。
近年、磐梯町が恵日寺の再建を進めており、2018年にも金堂内に薬師如来像が復元されるなど、徳一が改めて評価される機会が増えています。

徳一がつないだ西と東

今回の展示は副題が「徳一がつないだ西と東」となっています。
これは平安時代の初期に興福寺から東国で布教し仏教を広めた徳一の事績を評価し名付けられた題のようです。
展示では興福寺東金堂の四天王像(国宝)など、興福寺から国宝3件・重要文化財8件を含む寺宝が展示されます。
会津も勝常寺から四天王立像(重要文化財)をはじめ、恵日寺の白銅三鈷杵など、会津の仏教文化で重要な文物が展示されます。

プレイベントでは興福寺と勝常寺の仏像には類似性が見られ、徳一は奈良で活躍していた仏師を伴い会津にきたのではないか?といったことも聞けて、かなり展示が楽しみになる内容でした。西から東への文化流入にもスポットが置かれていて、様々な観点から楽しむことができる展示となりそうです!

まとめ

当時の南都六宗で残っているのは3宗派だけで、法相宗では薬師寺と興福寺だけとなっているとのこと。大きなお寺といえど、存続し続ける難しさを感じました。
現在、興福寺では天平の文化空間の再構成を目指しているそうです。
なんでも、明治時代の廃仏毀釈をはじめ、度重なる戦災や火災で往時の姿と変わっているんだとか。
この1300年の間で、記録に残るだけでも100回以上の火災があり、10年に一度の割合ということで、感覚的には常にどこかが燃えて消失を繰り替えしているような状況だったとか。
戦乱や災害で大きな被害を受けながらも、各時代の新たな文化を築き、今もまた信仰や文化を守り続ける興福寺。

展示がより楽しみになるプレイベントでした!
開催が待ち遠しいですね!ぜひ、展示と合わせてこの夏のご旅行に会津へお越しください!

展覧会概要

会期 2019年7月6日(土)~8月18日(日)
会場 福島県立博物館
観覧時間 9:30~17:00(入場は16:30まで)
休館日 7月8月(月)・16日(火)・22日(月)・29日(月)・8月5日(月)は休館
観覧料金 一般・大学生1300円 高校生800円 中学生以下無料

公式HP 興福寺と会津

交通アクセス

福島県立博物館

公共交通機関
まちなか周遊バス「ハイカラさん」又は「あかべぇ」利用で「三の丸口」バス停下車すぐ
千代滝と新滝までのアクセス
福島県立博物館へはお車でそれぞれ約10分程度。
「ハイカラさん」と「あかべぇ」は千代滝最寄りの「会津武家屋敷前」と新滝最寄りの「東山温泉駅」にも停まります。※一日券600円。
まちなか周遊バス(会津バス)
千代滝と新滝 アクセス

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くつろぎ宿千代滝

温泉郷を一望できる、高台に位置する千代滝

千代滝は、東山温泉郷を一望できる高台にあります。 館内には会津の地酒は常時30種類以上をご用意した、日本酒バー「地酒の館」もございますので、遅くまで地酒をお楽しみいただけます。 風呂は10階と2階の二か所にございます。 10階にある「遊月の湯」からは、会津城下町の夜景をはじめ、温泉街や温泉郷をご覧いただけます。天気の良い日には綺麗な星空が広がることも。
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くつろぎ宿新滝

温泉街中心部、川沿いに位置する新滝

新滝は、東山温泉街中心部、川沿いにあります。 館内には、歴代の会津藩公の湯治場だった岩風呂をはじめ、戊辰戦争のときに土方歳三が刀傷を癒した猿の湯に由縁あるお風呂など、4種類の源泉かけ流しのお風呂がございます。
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