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【会津の工芸と民芸】三島町の縄文遺跡、荒屋敷遺跡の出土品から

2018.07.02

会津の伝統工芸や民芸というと、何をイメージされますか?


本郷焼きをはじめとした焼き物文化、朱色の会津漆器、縞模様の会津木綿と色々ありますが、最近ですと奥会津地方の編み組み細工が人気です。
今回は奥会津・三島町の荒屋敷遺跡で発掘された編み組みや漆塗り製品を紹介します。
荒屋敷遺跡は縄文時代晩期(約2400年前)の遺跡で、出土した遺物589点が今年の3月に国の重要文化財の指定を受けました。


6月5日〜7月1日の期間で三島町の交流センター山びこ内のギャラリーで、出土品の企画展が開催されていたので見学してきました!


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どうして今回、出土品が国の重要文化財に指定されたかというと、荒屋敷遺跡からは多くの繊維製品が発掘されているからなんです。
これは全国的にも大変珍しいそうで、荒屋敷遺跡が低湿地帯にあったため有機質の遺物が分解されず、木製品など繊維を含んだ遺物が状態良く保存されていたとのこと。


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荒屋敷遺跡のかご製品の多くはササ類の植物で作られていると推定されており、浅いかごや高さ60cmの深いかごなど、用途や製品に合わせた技法の使い分けが確認されています。


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他にも、精巧な巻き紐製品も見つかっています。巻き紐は製作工程が復元可能とのことで、縄文時代の植物利用の歴史の解明が期待されているそうです。
奥会津には、ブドウつる、アケビつる、からむし、またたび等、現在も土地に根ざした編み組み細工や繊維製品を作る文化があります。
もしかすると、奥会津のこうした編み組みには、縄文時代からの長い歴史があるのかも‥、そんな想像が膨らむ展示でした。また縄文時代の今に劣らない編み組みの技術の高さに感銘を受けました!


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荒屋敷遺跡からは漆塗りの器も見つかっており、なんと、現在もまだ朱色を残していました。
現在の会津漆器の歴史は蒲生氏郷公の時代から始まるので、荒屋敷遺跡の漆器とは技術的には地続きではないにせよ、こんなにも昔から漆が生活の中にあったということに驚きました。
ぜひ、会津にお越しの際は、そんな長い歴史を持つ工芸品、民芸品にも注目してみてください。

※写真は企画展示のパンフレットより転載させて頂きました。
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